Winning Heroine

日本唯一(たぶん)の女子スポーツ漫画・アニメ特化blog。

サッカー×女子×コミック Part2

以前のエントリーで特集したサッカー少女の漫画プレビュー第二回です。
今回は富士見書房のドラゴンコミックスエイジにて掲載された「10番ローラン」。

作者は中国人の『于彦舒』(ユ・イェンシュ)氏。本国では"中国漫画少年王"と呼ばれる人気だそうです。
ストーリーとしては女子サッカーというより、男子チームに混ざって活躍する女の子。
キミキス」の明日夏や「さよならフットボール」の恩田希などと同じ立場ですね。

舞台は近未来。現代サッカーと基本的なルールは同じようですが、ユニフォームの下に着るインナーが最先端技術を搭載。
ベンチからの指示を受信出来たり、身体能力を分析して強化したり。スパイクもブーストのような機能がついていて速く走れたりとユニーク。

低迷する弱小チームを打開するためスカウトされてきた主人公の少女ローランが、様々な経験をしつつ、徐々に試合で存在感を出していく過程が描かれています。
残念ながら1巻読み切りとなっており、展開としては中途半端なところで終わってしまっています。
ローランの熱血ぶりが少年漫画のような爽やかさを演出して、イロモノに見られがちな題材を上手く描けていると思います。
萌えやお色気を期待している方にとっては物足りないでしょうが、スポーツ漫画としてのひたむきさを感じられ、個人的には続きがもっと読みたい作品です。

作者の于彦舒氏ですが、Pixivでも作品を投稿されていたりと国内でも活動中。
ワールドカップの出場国を擬人化した「世界杯球衣娘」という同人誌も発表されているようで、なかなかアイデアに富んだ娘さんたち32名が公開されています。

こちらのサイトで全32キャラが見れます。ドイツが某アニメキャラそのままだったり、いろいろと突っ込みどころがありますが楽しいです。
国ごとの特徴をとらえているという意味では、シンイレの視察キャラに通じるものがあるような。

なお、コミックの変わった特徴として、通常本の「背」が右側に来るのが一般的ですが、10番ローランは左側になっています。
ページをめくる方向が逆なので戸惑うかもしれませんが、中国ではそれがスタンダードとのこと。
でも、そういった文化の違いが逆に新鮮で面白かったりします(^^)