昨日、1年半ぶりに更新した当blogですが、このモチベが衰えないうちに投稿しておこうと思い、4年前のエントリ「女子スポーツ漫画まとめ」をさらに深く掘り下げていこうかと思いまして。
winning-heroine.hatenablog.com
NAVERまとめが去年サービス終了したため、ブクログの方に移行しつつ継続しておりますので興味がある方は前回のエントリを参照いただきたく思います。
【2023年3月 追記】
当記事は2021年3月時点での集計であり、2023年3月版のランキングを動画コンテンツにまとめてこの記事の一番下に記載しました。そちらもご覧ください。
短命に終わりがちな女子スポーツ漫画
さて、企画をはじめるにあたって、のっけから悲しい報告をしなければならないのですが、やはり女子スポーツというものが欧米に比べると日本においてはマイナーと言わざるを得ないためか、やはり漫画においても女子スポーツを題材とした作品はなかなか大ヒットに恵まれません。
blog主が確認したところでも、2000年以降で10巻続いた作品は20タイトルほどで、女子スポーツ漫画全体の2割に満たないという現状です。
ただ、日本の女子スポーツの強みは競技人口こそ少ないものの、多種多様で裾野が幅広いことがあげられます。
ボルダリングやスキージャンプ、フィギュアスケートなど様々な競技でオリンピックのメダルが狙えるアジアの国はおそらく日本くらいでしょう。
また、eスポーツをはじめとする新しいタイプの競技がこれから盛んになってくることを考えると、女子スポーツ漫画が秘める可能性は決して低くないと考えています。
女子スポーツ漫画【10巻以上続いた作品】(2000年以降)
さて、では早速本題に入りますが、巻数の多い順に紹介していこうと思います。
■あさひなぐ(34巻)
2020年9月に発売の34巻で大団円を迎えた「なぎなた」漫画の金字塔。
シリーズ累計発行部数は実に400万部ちかく。
実写映画化もするなど世間一般の知名度も高かったのではないでしょうか。
女子スポーツ漫画で30巻を超える作品は唯一無二といってもよく、間違いなく殿堂入り作品として後世に語り継がれることでしょう。
■オーイ!とんぼ(29巻)
先ほど「女子スポーツ漫画で30巻を超える作品は唯一無二」と言ったばかりですが、すでにそれに迫る作品数を数えるのが女子ゴルフを扱った「オーイ!とんぼ」です。
30巻・31巻が5月に発売予定しているため「あさひなぐ」に次ぐ30巻突破は確定している状況で、今後どれだけ巻数を伸ばせるか注目。
トカラ列島出身のゴルフ少女が頂点を目指す漫画。発行元のゴルフダイジェスト社は主にゴルフ雑誌がメインですが、原作のかわさき健氏は「花の高校ゴルフ部」など他にも女子ゴルフ漫画を手掛けています。
■競女!!!!!!!!(18巻)
2013年~2017年に少年サンデーで連載の競女(感嘆符は8つ)が18巻で続きます。
架空の公営ギャンブル競技「競女」の世界で活躍する女子たちの作品ですが、ギャグコメディの要素が強く、競技中の描写もシリアスなのに設定がぶっ飛んでいて思わず笑ってしまう…
お色気要素が強いところはありますが、2016年にはアニメ化も達成。
■ライスショルダー(18巻)
2007年~2013年に講談社のモーニングで連載された女子ボクシング漫画作品。
岩手県出身の秋野おこめがプロボクサーとして活躍する作品。
「オーイ!とんぼ」「競女」など他作品でも見られる傾向ですが、ヒロインが地方出身であったり貧しい境遇であったりする共通項には、やはりハングリー精神や不利な状況でもあきらめない強さに繋がってくるところがあるのでしょうね。
作者のなかいま強氏は「南風原カーリングストーンズ」など他にもスポーツ漫画作品を執筆。
■少女ファイト(17巻)
2006年~講談社のイブニングで連載中の女子バレーボールを扱った漫画。
とはいえ、作者の日本橋ヨヲコ氏がTwitterで「バレーボール漫画じゃないのに気づいてくれたらいい」と語るなど、いわゆる精神的な成長を主眼に描かれており、単なるスポ根とは違う人生哲学が織り込まれている感があります。
作者自身も小学生時代バレー部に所属。
単行本6巻の特装版にはOVAが付属し、ヒロイン大石練役のCVは水樹奈々さん。
■はねバド!(16巻)
2013年~2019年まで講談社のgood!アフタヌーンで連載された女子バドミントン漫画。累計発行部数は約200万部。
2018年にはアニメ化も達成。
作者の濱田浩輔氏は学生時代バスケ部に所属し、青春スポーツ漫画を手掛けたいと思っていたとのこと。
登場人物の苗字に神奈川県の地名が散見されるというトリビアも。
■マイぼーる!(16巻)
2012年~2019年、白泉社のヤングアニマルなどで連載された、いのうえ空氏の高校女子サッカー漫画。
著者もサッカー好きで知られ、twitterではJリーグや海外サッカーチームのユニフォームを着た某アイ〇ス女子のイラストが拝めます。
ヒロインは元々サッカー経験はないものの、他者の動きをトレースできる能力があるという素質がポイント。(球詠でも似たような娘がいましたが)
ふと気づいた点で、「マイぼーる!」「はねバド!」「競女!!!!!!!!」など、女子スポーツ漫画タイトルに感嘆符がつく作品が多いのは躍動感を表すためでしょうか?
■モーメント 永遠の一瞬(14巻)
少女漫画家として長く活躍される槇村さとる氏の女子フィギュアスケート漫画。
集英社の月刊ココハナで2014年3月~連載中。
blog主が生まれるより前の1978年に既に女子フィギュアスケート漫画「愛のアランフェス」を発表するなどレジェンド的な存在の著者ですが、それだけ息の長い活躍ができる所以には作中の丁寧な心理描写にあるのではないでしょうか。
■BAMBOO BLADE(14巻)
2004年~2010年にヤングガンガン連載の「まったり放課後女子剣道コミック」。
スピンオフ作品として「B」「C」「BBデフォルメ」があり、単行本化されたものは全シリーズで20作品以上あるのですが、ここでは無印のみカウント。
2007年にはアニメ化も達成。PSPでゲームも発売されるなどメディアミックス展開も。
ヒロインの川添珠姫ことタマちゃんは、漫画原作とアニメで身長が違うというトリビアも。*1
まとめ企画、次回②に続きます~
2023年3月時点でのまとめはこちら
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*1:原作:149cm アニメ版は145cm